弥生販売への1日600伝票の売上入力が無くなり、1ヶ月あたり20万円のコストダウン
業種:商社東京都株式会社東京交易 様
多頻度少量出荷の卸売業様では、売上入力や入出荷・在庫管理といった「社内業務の効率性」が利益を大きく左右します。
今回は、ビーズなどのアクセサリーパーツ類を扱う卸売業様が、在庫スイートクラウドの導入で、出荷や在庫管理を強化しつつ、1日600伝票もの弥生販売への売上伝票の入力を不要にされた事例を紹介します。
導入の背景
アイテムが3,500種に増え、目視での在庫チェックが困難に
株式会社東京交易(以後、東京交易)様は、東京都文京区のアクセサリーパーツを扱われる小売・卸売業様です。「X-SENSE」ブランドを展開されており、大手手芸店様とも広くお取り引きされています。
各商品には、POSレジで読み取る為のJANコードが付けられています。しかし、自社ではバーコードを活用されておらず、在庫管理は目視チェックが中心。倉庫内の在庫を見て、数が減っていたら発注されていました。しかし、アイテム数が3,500種にも増加し、モレなく在庫を見て回ることが困難になってきました。
倉庫内の様子、約3,500アイテムを保管
受注が増え、売上入力が追いつかず
慢性的な残業やスタッフ派遣で、利益を圧迫
一方、受注件数も増加。販売管理システムとして「弥生販売」を導入されていますが、多い日には売上伝票が1日600伝票にも達するようになりました。
残業は当たり前、忙しい時は派遣スタッフを複数名依頼するなど、売上伝票の入力作業が利益圧迫の要因となっていたのです。こうした状況を改善する為、弥生販売と連動できるバーコード在庫管理システムを調査される中で、弊社にお問合せ頂きました。
検討の経緯
弊社サイトで、ピッタリの事例紹介を発見!
導入の際には、色々と調べられたそうですが、中でも弊社サイトで紹介されていた事例が、弥生販売との連携や、バーコード運用、ロケーション管理など、自分達とピッタリだったそうです。
問い合わせした際も、回答が早く、システムに関する説明も具体的で分かりやすかったとのことで、在庫スイートクラウドProの導入に至りました。
システム概要
専用プログラムで、客先品番から自社品番へ自動変換
発注データの直接取り込みを実現!
専用プログラムを使い、発注データを出荷指示へ直接取り込み
主要取引先である大手手芸店からは、EDIで発注書と発注データが来ます。 従来、発注データは特に利用されず、発注書を使って出荷を実施。出荷が終われば発注書を見ながら弥生販売に売上伝票を入力されていました。
なお、発注書や発注データは客先品番で来ますが、弥生販売は自社品番で運用されています。オペレーターの方は、客先品番から自社品番に変更しつつ、弥生販売に入力されていました。 出荷実績データを弥生販売の売上データにするには、在庫スイートクラウドProでも自社品番で運用する必要があります。そこで、EDIから来る発注データを自社品番に自動変換しつつ、出荷指示として直接取り込む専用プログラムを別途用意しました。
取引先からの発注書を活用したバーコード検品で、ごみゼロ!
出荷実績は弥生販売のインポートデータとして出力
発注書には発注番号がバーコード印字されていました。出荷時のバーコード検品は、発注書のバーコードを読んだ後、商品のJANコードやロケーション、数量を入力。全て従来からある帳票やバーコードを活用し、出荷バーコード検品を実現しました。検品用の新たな帳票を発行することなく、ゴミも出ません。
こうして在庫スイートクラウド内に蓄積された出荷実績データは、専用プログラムより、 弥生販売の売上伝票インポートデータとして出力。 弥生販売でそのデータを取り込む(インポート)ことで、売上伝票が自動生成されます。
出荷バーコード検品では、違う商品の場合エラーが発生し、誤出荷を防止!
導入効果
弥生販売の売上入力が無くなり、一ヶ月あたり20万円のコストダウン
バーコード検品で誤出荷を防止、補充作業もスムーズに
導入効果としては、やはり1日600伝票にものぼる弥生販売の売上入力が無くなったことが一番大きいとのこと。毎日、のべ10~12時間かけて入力していた作業が不要になりました。残業が減り、繁忙期の派遣スタッフの依頼もなくなったお陰で、一ヶ月あたり約20万円のコストダウン効果が出ました。
また、出荷時にはバーコード検品を行うようになり、1日1~2件発生していた誤出荷もほぼ出なくなったとのこと。
デジタル的な誤出荷チェックを行っている安心感は大きいそうです。
倉庫内は、ピッキングを行うロケーションと、補充用の商品を保管するロケーションに分ける「ダブルトランザクション」で運用されています。従来は補充作業に手間取られていたそうですが、システム導入により在庫のロケーション管理(倉庫内の保管位置の管理)も出来るようになりました。以前と比べてスムーズに補充できるようになったことを実感されています。
今後は、今以上に在庫精度を上げ、ロケーション在庫引当を行うことで、ピッキング効率を上げたいとのこと。更なる「社内業務の効率化」に取り組まれています。
導入企業プロフィール
株式会社東京交易
http://www.tokyo-koueki.com/
http://x-sense.jp/
従業員数:24名(16年7月現在)
本社住所:東京都文京区本駒込2-29-22
事業内容:ビーズ及びアクセサリー関連用品の製造、輸入、販売。
岸本 美保子 様
3,500点に及ぶアイテムの品目台帳(商品マスター)の整備には苦労しましたが、今では導入効果を実感しています。現在、新たな取引先の出荷・売上処理も同じ流れで出来るよう、専用プログラムの改修を進めています。
陳 科 様
次の目標は、在庫の精度アップです。 月に1度、コンテナで商品が入荷されてきますが、その際の手続きに少しミスが出ているようです。 入荷時の作業精度を上げて、更なる効果を目指します。
※記載内容は取材当時の情報であり、製品名やサービス名、社名や肩書きについては、現在と異なる場合があります。ご了承ください。