GS1-128やQRコードを活用し、検体向け資材の期限別在庫をリアルタイムに把握
業種:医療東京都財団法人 東京保健会病体生理研究所 様
使用期限のある在庫管理は、管理負担が大きくなります。
多くのご担当者様はEXCELやACCESSで在庫表を作り管理されていますが、お一人での管理・運用には限界があります。
今回は、GS1-128やQRコードを広く活用することで、製造ロットや使用期限別の在庫をリアルタイムに把握し、適正在庫の維持と誤出荷防止、また適切な請求や発注に役立てられている事例を紹介します。
導入の背景
ロットや使用期限を含めた出荷情報の入力が課題に
財団法人 東京保健会病体生理研究所様は、検体検査サービスを提供される衛生検査所様です。
日々、医療機関より、血液や尿・便・細胞などの検体を回収し、検査・分析を進められています。
試験管などの検体用資材は、受注にもとづき、予め各医療機関へ届けられます。
これら資材は、欠品や誤出荷が許されないのはもちろん、試薬などの期限管理が厳しいものも多く、高い精度の管理が求められます。
従来、倉庫担当者の方が、EXCELやACCESSを用い在庫の把握に取り組まれていましたが、入力が追いつかず、正確な在庫情報の把握に苦労されていたそうです。
そうした中、昨今医療業界として強く求められるトレーサビリティ強化に向け、リアルタイムな入力と帳票発行を実現し、正確な在庫把握を目指すべく、システム化を検討されました。
そこで、インターネットより弊社にお問い合わせ頂きました。
•製造ロット/使用期限別で在庫管理が可能
•ハンディターミナルを使った入出荷業務を標準サポート
•基幹システムとのデータ連携(CSV)機能を標準サポート
•バーコードやQRコードの現品票発行が可能
•医療材料管理の実績がある
といった点をご評価頂き、在庫スイートの導入に至ったのです。
導入の効果
GS1-128やQRコードを活用し、在庫把握とトレーサビリティを実現
適切な請求や欠品防止に向けた取り組みも強化
在庫スイート3導入後は、入出荷でバーコード(GS1-128)やQRコードをハンディターミナルで読めば在庫や履歴が把握できるため、管理負担が大幅に減りました。
従来は充分に管理しきれていなかった扱い量の少ない資材も、今ではしっかりと在庫を把握できるようになったそうです。
従来、出荷に向けて物品を準備する際は目視チェックで行われていましたが、現在はGS1-128などのバーコードを通さないといけなくなり、チェックの箇所が増えています。
のべ30名程の検体集配スタッフの方々が出荷作業を行われていますが、誤出荷の防止に役立ちました。
本格稼働から半年経った時点で誤出荷は60%以上減ったそうです。
また、バーコードを通すことで、正確な出荷データが記録されます。
そのデータで基幹システムへ引き渡すことで、適切な請求を効率的に実施出来るようになりました。
受注の際は、翌日出荷を求められる事が多く、需要予測とリードタイムから判断し「見込み発注」を行われています。
今では入出荷履歴がすぐに分かるようになり、適切な発注に向けた取り組みを強化されています
導入システム
在庫スイート3 SH-LAN
*現ラインナップでは在庫スイートクラウドProとなります(2015/08)
導入企業プロフィール
財団法人 東京保健会病体生理研究所
http://www.byotai.or.jp/
職員数:140名(2012年5月現在)
事業内容:総合臨床検査、その他公益事業として研究結果の発表、母子保健衛生事業、医療技術者研修事業、臨床研究助成事業、環境・公害研究事業 。
営業部エントリー課 藤井 徹 氏
「約1カ月あったテスト運用では、作業の練習と並行しつつ、エラーが発生した際の対応方法についても確認しました。サポート窓口の方に相談しながら運用ルールが強化出来たと思います。
当初は、出荷作業する方々にも戸惑いが見られましたが、今ではハンディターミナルの操作が当たり前になっています。」
営業部エントリー課 三宅 透 氏
「とにかく在庫をコンピュータ管理できたのでひと安心です。
バラ出荷するモノは、別途QRコード現品票を付けるなどの工夫をしながら運用しています。
在庫スイート3からデータを出力させて、エクセルのクエリーを使い分析していますが面白いですね。出荷先毎の受注傾向などを確認しながら、見込み発注に役立てています。」
※記載内容は取材当時の情報であり、製品名やサービス名、社名や肩書きについては、現在と異なる場合があります。ご了承ください。