在庫管理をExcelで行いたいと考えていませんか?
・コストをかけずに始めたい
・まずはカンタンに実在庫を把握したい※
・自由な項目で管理したい
このような理由から、多くの企業がExcelで在庫管理を始めています。
※実在庫(倉庫や店舗に物理的に保管されている、目視や手で確認できる実際の在庫)
一方で、
・在庫が合わない
・入力が大変
・現場とズレる
といった問題に直面するケースも少なくありません。
本記事ではExcelでの在庫管理の作り方・関数・運用方法・メリット・限界まで。
初心者の方にも分かりやすく解説します。
目次
Excelで在庫管理はできるのか?
結論から言うと小規模であれば可能です。
以下のようなケースではExcelが有効です。
- 担当者が1人
- 品目数が少ない
- 入出庫の頻度が高くない
といった、シンプルな在庫管理なら問題ありません。
Excel在庫管理表の作り方
Excelで在庫管理を行う際は、まず表を作成します。
初心者でもこの手順で作成できます。
在庫管理に必要な項目
まずは以下の項目を用意します。
- 品目(商品名・コード )
- 倉庫
- ロケーション(棚番)
- ロット(必要な場合)
- 在庫状態(良品・不良)
- 数量
この6項目が基本です。
在庫管理表のテンプレ(例)

シンプルに作るのがポイントです。
基本的な関数(初心者向け)
Excelで在庫管理を行う際に、多く利用される関数です。
■SUM関数(合計)
在庫数の合計を把握する際に使用します。
特にロットやロケーション別で管理する場合、その品目の総数算出で多く利用されます。
例) =SUM(F2:F100)
■IF関数(条件分岐)
発注点を設定し、それより割り込んだ品目を確認する際に利用されます。
例) =IF(F2<10,”発注必要”,””)
■VLOOKUP関数(検索)
品目コードに紐づく品目名など、品目情報の取得で使用します。
入力ミス防止の効果もあります。
=VLOOKUP(A2,マスタ!A:B,2,FALSE)
⚠ 注意点
関数を増やしすぎると
- ファイルが複雑になり誰も触れなくなる
- 動作が遅くなる
といった状況に陥り、実務では運用が難しくなります。
Excelでの在庫管理のやり方(運用)
Excelでの在庫管理は運用ルールが最も重要です。
入荷(在庫を増やす)
入荷時には以下を記録します。
・ 品目
・ ロット(必要であれば)
・ ロケーション (必要であれば)
・ 数量
入荷のたびにExcelへ反映することで在庫が増えます。
⚠ 注意点
実務では/
・ 現場で作業
・ 後から入力
この「後入力」でズレが発生します。
出荷(在庫を減らす)
出荷時には在庫を減らします。
■基本操作
品目のほか、 必要に応じて ロケーションやロットを選択。
出荷した数量を差し引く。
⚠ 注意点
正しい在庫から減算することが重要です。
棚卸 (在庫を確認する)
定期的に実在庫とデータを突き合わせます。
棚卸は在庫管理の精度を保つ重要な作業です。
■基本手順
・現場で在庫を数える
・Excelの数量と比較する
・差異があれば修正する
⚠ 注意点
- 紙に書いて後で入力
- 入力ミス
手作業が多く、ミスが発生しやすい工程です。
Excel運用を成功させるポイント
Excel在庫管理で最も重要なのはルールを決めて運用することです。
実在庫の管理では以下の様な運用ルールが求められます。

- 必ず記録する
- 入荷・出荷は必ず記録すること。
- 記録漏れがズレの原因になります。
- 同じルールで入力する
- ・品目の統一
・ロケーション表記の統一
表記ゆれを防ぎます。
- ・品目の統一
- できるだけ早く入力する
- 作業後すぐに入力すること。
- ⚠ 注意点
理想は「その場で入力」ですが、Excelでは難しいケースが多くなります。
Excel運用でよくあるつまずき
ここまでの方法で運用は可能ですが、実際の現場では次のような問題が発生しやすくなります。

- 入力が後回しになる
- 複数人で管理するとルールが崩れる
- 在庫が徐々にズレていく
特に、実在庫を管理するうえでは「現場で入力できない」ことが最大の課題です。
これは仕組みの限界であることが多いです。
Excel在庫管理のメリット
- 低コスト
- 無料で始められる
- 導入が簡単
- すぐ使える
- 柔軟性
- 自由にカスタマイズ可能
小規模には最適です。
※EXCEL在庫管理の向いている/向いていない企業を詳しく知りたい方はこちらのノウハウ集をご参考にしてください。
Excel在庫管理のデメリット
Excelでの在庫管理は手軽ですが、実務では問題が発生する場合があります。

- 現場で使いづらい
- ・ 倉庫で入力できない
・ 現場では紙に記入し、事務所で入力 - ほとんどがこのやり方になります。
- ・ 倉庫で入力できない
- 入力が追いつかず後回しになる
- ・ 作業優先
・ 入力遅延
在庫ズレの最大原因です
- ・ 作業優先
- 入力ミスを防げない
- ・ 手入力
- ・ コピペミス
- ファイルが増えすぎて管理できない
- ・ 月ごとにファイル分割
・ 担当者ごとに分散
- ・ 月ごとにファイル分割
- どれが最新データか分からない
- ・ コピー、上書き混在
- 正しいデータが分からなくなります。
- 関数を壊してしまう
- ・ 誤って上書き
・ 数式崩壊 - 気づかないまま在庫がズレることもあります。
- ・ 誤って上書き
問題の本質は「人」ではなく「仕組み」

これらの問題を見ると
- ミスが多い
- ルールを守るのが難しい
と感じるかもしれません。
しかし実際は、 問題は人ではなく仕組みです。
Excelは
- 現場入力前提ではない
- リアルタイム更新が難しい
そのため運用でカバーするには限界があります。
※ Excel在庫管理の具体的な問題や失敗事例はこちらのノウハウ集をご参考にしてください。
Excel在庫管理が向いているケース
- 小規模
- 単純運用
- 少人数
といったケースであれば、Excel在庫管理で対応可能です。
入出庫も少なく、入力する人も限られるケースには適しています。
Excel在庫管理を見直すタイミング
- 在庫が合わない
- 複数人運用
- 入出庫が多い
こうした状況では、Excelの限界です。
時間がかかる上に、うまく管理ができなくなります。
まとめ
Excel在庫管理をシンプルにまとめると
- 手軽に始められる
- しかし運用が難しい
と言えます。
手軽さのため、向いていないにも関わらず、Excel在庫管理を実施されているケースが多く見られます。
在庫管理のご相談
もし現在
- Excelで管理しているが在庫が合わない
- 現場とのズレに悩んでいる
- 在庫管理を見直したい
という状況であれば、一度整理することをおすすめします。
当社では 現場でそのまま入力できる在庫管理の仕組みを前提に、無理のない改善方法をご提案しています。
「自社でも改善できるか知りたい」という方は お気軽にお問い合わせください。