在庫管理・倉庫管理用語として使用される「NW-7」について、ご説明します。
<読み>えぬだぶりゅーせぶん
<英語・別名称>NW-7
NW-7は、数字と4つのアルファベット(A~D)6つの記号(-$:/.+)を表現できる初期に作られたバーコード規格です。
JANやITFのような流通用バーコードではなく、QRコードなどと同様、自社向けに自由に利用できます。
日本でも古くから利用され、宅配便の配送伝票のほか、会員カードや図書館の蔵書管理など、数字の連番で表現される場合に多く用いられています。
アメリカでは、CODABARと呼ばれます。
バーコードの始まりと終わりには、A,B,C,Dのいずれかを付ける必要があります。
これをスタートストップキャラクターと呼びます。
(例:1234をNW-7でバーコード化するとA1234A)
なお、スタートストップキャラクターで用いられるA~Dはデータとしても扱えます。
(例:12A34をNW-7でバーコード化するとA12A34A)
アプリケーション側で、スタートストップを利用する・しないはユーザーに委ねられています。
スタートストップの組み合わせはA-Aから、D-Dまで16通りあり、それぞれに意味を持たせて利用することもできます。
但し、データ以外に意味があるとアプリケーション側は個別対応が必要となります。
そのため、データだけを利用できるよう、多くのバーコードリーダーにはNW7のスタートストップを出力しない機能を持ちます。
誤読検知のためのチェックデジットの有無はユーザー側に委ねられています。
バーコードだけを見ても最終桁がチェックデジットなのかは分からず、運用側で対処する必要があります。
チェックデジットあり/なしのバーコードが混在してしまうと運用側の対処も難しくなります。
なお、チェックデジットの計算方法も複数あり、異なる計算方法のバーコードが混在しても、対処が難しくなります。
データキャリアとしてのバーコードですが、NW-7はバーコード以外にスタートストップとチェックデジットがあり、利用方法をユーザーに委ねています。
すでに使用しているNW-7のバーコードを利用する場合は、
・スタートストップの組み合わせで意味を持たせているのか?
・チェックデジットは使っているのか?
・チェックデジットを使う場合、計算方法ななにか?
・バーコードリーダー側でスタートストップやチェックデジットの確認や削除は可能か?
等を確認した上で、対応を検討する必要があります。
NW-7は、1970年代に開発されたバーコード規格の一つです。
このように、利用するにあたり確認し対処すべき点が発生してしまいます。
現在では2次元バーコードなどの高度な規格が広く普及しています。
新たにバーコード化する場合は、特に理由がない限り、CODE128やQRコードなど比較的新しいバーコード規格をお勧めします。