業種で見る在庫管理・倉庫管理(WMS)の効率化事例
TEL.045-472-0938(9〜12時/13〜17時半/土・日・祝休)
資料請求・お問い合わせ
導入事例

協力会社にある支給部材の在庫を「見える化」

業種:製造東京都都内樹脂製品メーカー 様

協力会社に製造や加工を委託されるケースは多々あります。
製造を委託される際、必要な材料や部品を協力会社へ支給されますが、それら部材の在庫管理が課題となることがあります。
一方で、協力会社のメイン業務は製造・加工であり、在庫管理に大きく工数を割く訳にはいきません。
今回は、そうしたメーカー様とその製造・加工協力会社様との事例を紹介します。

導入の背景

長年の協力関係の中で
部材の管理と処理方法が課題に

都内に本社のある発泡体・ゴム素材の開発・生産を手がけられているメーカーA社では、ユーザーからの発注に基づき、ゴム製品を提供する事業も行われています。
その際の加工・製造・出荷業務を、栃木県にある協力会社B社へ委託されています。

jyushi_01

加工・製造に必要な在庫は、A社からB社へ支給されていますが、10年近く協力関係を継続するなかで、部材の管理と処理方法が課題として浮き彫りになりました。

当然、しっかりと在庫管理を行うことに越したことはありませんが、管理工数が増えれば製造業務に支障をきたします。
現場の方が簡単に利用でき、運用負担が極力軽い在庫管理ツールを探されたのです。

検討の経緯

最初に実地棚卸を改善
現場部門にバーコード管理が浸透した後、在庫管理へ発展

まず検討されたのは、実地棚卸の強化です。
バーコードを使い、棚卸のスピードと精度の向上を目指しました。

そこで
・ハンディターミナルやラベル発行など、必要な機能が全て揃っている
・データのインポート/エクスポート機能があり、外部システムと連携できる
・コストパフォーマンスが良い
といった点を総合的にご評価頂き、「在庫スイート3棚卸ハンディセット」を選定頂きました。

資材在庫の一例。製造ロットや使用期限が印字されています。棚卸システムを導入することで、マスター(台帳)データの整備や、棚へのバーコード貼付も進みました。
以前より正確・迅速に棚卸ができるようになり、回を重ねる中、現場部門のシステムへの不安感も減ったそうです。

そこで、次のステップとして、日々入出庫を入力することで、在庫を常に把握する体制を目指されました。
在庫スイート3棚卸と同じデータ構造を持ち、ソフトウェアやハードウェア資産をそのまま活かせる、在庫スイート3SHへエディションアップされたのです。

運用

約2,600品目のうち、ハンディターミナルで入力する品目と
PCで入力する品目を分けて運用

まずは、複雑な加工が入らない管理しやすい部材からスタートされました。
2ヶ月かけて、棚札(棚に貼る品目バーコード)を整備し、運用を軌道に乗せられたとのことです。
これらは殆どがハンディターミナルで入力されています。

jyushi_03

その後、加工が入り端材が生まれる部材についても取り組まれました。
これらはハンディターミナルで入力するものもありますが、入出庫票に一旦記入し、オペレータの方がPCで出庫入力を登録されるのがメインとなっています。

約2,600品目のうち、当初はPC入力の比率が高かったそうですが、徐々にハンディターミナルの比率を高まっており、現在は全体の4割までハンディターミナルでの入力になったとのこと。

なお、切断や抜き加工を行うと端材が生まれます。
端材も在庫なのですが、入出庫を登録することで在庫数を把握する管理手法が適していません。
ゴム板端材については、在庫スイート3SHでは管理せず、棚卸時にのみ計量してエクセルに記録されています。

jyushi_04

導入の効果

毎月、正確な在庫の報告が上がるように
「在庫」に対する意識も向上

導入して感じられている一番大きなメリットは、在庫をキチンと把握出来るようになった事とのこと。
入出庫を登録することで、協力会社であるB社では日次で在庫を確認できるようになりました。
棚卸も、バーコードで簡単に作業が進むこともあり月次で実施されています。
在庫データの精度を高めると共に、A社向けに正確な報告を実現されています。

在庫管理に対する現場意識の向上も大きいそうです。
在庫管理のメイン担当者がいらっしゃる体制となり、何か問題があった時も、その方に情報が集約されるようになりました。

こうして両社間の在庫把握が進むことで、過剰在庫や欠品防止にも役立ち、円滑な協業体制を構築されています。

導入システム

・在庫スイート3 棚卸ハンディセット
・在庫スイート3 SH
*現ラインナップでは在庫スイートクラウドProとなります(2015/08)

導入企業プロフィール

メーカーA社
事業内容:発泡体・ゴム素材の開発・生産
本社所在地:東京都
従業員数:約300名

協力会社B社
事業内容:発泡体・ゴム素材の加工
本社所在地:栃木県
従業員数:約40名

※記載内容は取材当時の情報であり、製品名やサービス名、社名や肩書きについては、現在と異なる場合があります。ご了承ください。

関連事例