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在庫管理ノウハウ集

委託販売における預け在庫の棚卸 課題と対処法

倉庫管理の基礎知識

今回は、委託販売における棚卸しについて、課題や対処法をお話ししたいと思います。
委託販売は、特有の販売方法です。
一般的な卸販売では不要な管理が必要となります。

中でも重要なのが、販売実績の確認です。
受託者が正しく販売報告を行っているかどうかは、預け在庫の残り具合で分かります。
そのため、委託者が受託者側に訪問し、棚卸で確認する方法が多く取られます。
今回は、そんな預け在庫の棚卸について、その課題や対処法について考えていきましょう。

負担感がつきまとう、預け在庫の棚卸

委託販売とは、商品を持っている側(委託者)が、販売を希望する店舗や業者(受託者)に商品を預け、受託者がその商品を販売する形態です。
委託者は商品の所有権を保持したまま、受託者が販売した場合にのみ、売上の一部を受け取ります。
受託者は在庫リスクを低減し、委託者は新たな販路を開拓できるメリットがあります。

<委託販売の流れ>
委託販売の流れ

自社資産の在庫を第三者に預けるビジネスです。
受託者からの販売報告だけで処理するのは危険
委託者は、受託者が正しく報告していることを確認することが望まれます。
そうした背景より実施されるのが、委託者が受託者の店舗を訪問して行う「預け在庫の棚卸」です。

しかし
「預け在庫の棚卸に、手間や時間が掛かっている。何とか改善したい。。。」
そんなご相談が多い業務でもあります。

では、なぜ手間が増えてしまうのでしょうか?
「リスト棚卸」と「バーコード棚卸」。
それぞれの方法ごとに、手間の原因を確認していきましょう。

委託販売の棚卸に手間がかかる原因 (リスト棚卸 編)

「預け在庫の棚卸」は、外出先の作業です。
社内ネットワークは使えません。
今でも、紙に記入する「リスト棚卸」で行うケースが多く見られます。
リスト棚卸の運用イメージ
リストから該当商品を探し出し、確認した在庫数を書き込みます。
ページをめくって該当の商品を探し出すのが大変
記入する際も、間違えて違う行に書かないよう気を付けなければなりません。

記入した棚卸表は、会社に持ち帰る必要があります
すぐに次の処理に進めず、タイムラグが発生します。

会社では、棚卸表に記載されたスタッフそれぞれの癖のある字を見て、PCに打ち込み直しことでようやく棚卸データが作成されます

預け在庫の棚卸は、請求に直結する作業ですので、正確さが求められます。
しかし「棚卸表に記入」「会社に棚卸表を持ち帰る」「手書きの棚卸表を見てキーボード入力」と、様々な局面でアナログな作業を強いられるため、時間もかかり、ミスも入りやすいのです

委託販売の棚卸に手間がかかる原因 (バーコード棚卸 編)

「うちは10年前からバーコードを使って棚卸をしています」
そうおっしゃる方も、当社にご相談されるケースは多くあります。

従来、外出先でのバーコードを使った棚卸では、社内ネットワークがなくても利用できるため、多くのケースでメモリタイプのハンディターミナルを使っていました。
そのため、棚卸の準備として、外出前に商品マスターや棚卸データをダウンロードしておく必要があります

メモリ型ハンディターミナルの運用イメージ

棚卸で入力した内容も、ハンディターミナル内のメモリに蓄積。
置台(クレードル)に置くことで、ファイルをPCにアップロードします。
その後、PCから社内へファイルを転送し、売上処理に回ります。
社内での事前準備と、終わった後のファイルの転送など、現地での棚卸の前後に手間がかかるのです。

また、ハンディターミナルはバーコード読み取りの専用デバイスです。
棚卸のためだけに、1人1台支給することは費用面でできません
そのため、限られた台数を複数のスタッフが融通して使いまわすことになります。
どの機器を、誰がいつ利用するのか。
ハンディターミナルの日程調整が必要となるのです。

買い替えも問題となります。
壊れたり、販売終了となるため、ハンディターミナルの入れ替えは5年程度が一般的。
いずれ別の機種に切り替える必要があります。
その際、従来アプリがそのまま動作することはレアケース。
多くの場合で、新しいデバイスに対応したアプリが必要となります。
改めて調達する費用や手間に、頭を悩まされるのです。

預け在庫の棚卸の生産性をあげるには

このように、負担感を感じることの多い、預け在庫の棚卸。
解消するには、どのようなアプローチがよいのでしょうか?

やはり、紙に書き込む「リスト棚卸」をやっていては、様々な工程で人手に頼った作業となり、業務効率は進みません。
手間を減らすうえで、バーコード棚卸は必須です。

預け在庫の棚卸は、客先で行いますので、社内ネットワークがなくても利用できる、「クラウド」タイプのシステムが望まれます。
かつ、バーコードを読み取るデバイスが、クラウドシステムとリアルタイムに通信できれば、事前ダウンロードや作業後のアップロードも必要ありません。

1人1台支給されているデバイスでバーコード棚卸ができれば、日程調整も不要
スマートフォンの普及率が90%を超えている今(※)、客先に出向くスタッフに1人1台スマートフォンを支給している企業も多くあります。

QRコード決済のように、スマートフォンのカメラでバーコードを読み取り入力できれば、棚卸のために専用デバイスを購入する必要はありません。

クラウドの中でも、SaaSと呼ばれるインターネット経由でアプリケーションを提供する標準サービスであれば、最新OSに対応したアプリを常に提供しています。
スマートフォン対応のSaaSであれば、機種を変更しても継続利用が可能です。

「クラウド/SaaS」×「スマートフォン」でのバーコード棚卸
これが、預け在庫の棚卸の生産性をあげるために、いま求められる構成です。

スマホで入力、複数拠点対応「在庫スイートクラウド棚卸」

当社が提供するクラウド在庫管理システム「在庫スイートクラウド」
クラウド/SaaS型のバーコード・QRコード在庫管理システムです。

モバイルアプリ(iOS/Android)も提供。
アプリは新OSが動作するよう継続的にアップデートしています。
様々なスマートフォンを、棚卸の入力デバイスとしてご利用いただけます。

バーコードを使った実地棚卸の様子

複数拠点(店舗)の棚卸に対応。
本部は、リアルタイムに各店舗の棚卸状況を確認できます。
棚卸が終われば、すぐに結果をデータ出力。
タイムラグなく受託者の販売実績を確定できます。

「在庫スイートクラウド」シリーズは2014年のリリース。
「棚卸」「Lite」「Pro」3つのエディション全体で、導入拠点は1,855(2024年8月時点)
国内のサーバー(Microsoft Azure)で運用し、過去3年間の稼働率は99.99%です。(2020 年 7 月~2023 年 6 月)

在庫スイートクラウド棚卸は、デパートやショッピングセンターの約50店舗でのバーコード棚卸に対応するなど、多くの運用実績がございます。

充実の情報提供とサポート体制

「在庫スイートクラウドについて知りたい」。
そんな方に、最初に確認いただきたいのが「提案資料」
豊富な図や写真で分かりやすく、価格表で費用感もつかめます。
3つのエディション(棚卸/Lite/Pro)ごとに用意しています。

オンラインデモも実施。
経験豊富な専用スタッフが、個別相談にも対応します。

30日間無料の体験版もあります。
スムーズな検証に向け、マニュアル、チュートリアル、FAQ、レクチャー動画を用意。
ご質問をいただければ、専門スタッフが対応します。

「預け在庫の棚卸に手間が掛かり過ぎている」
「棚卸システムを新たな構成やデバイスでリプレースしたい」

そんな課題をお持ちの皆様、まずは「在庫スイートクラウド棚卸」の資料をご覧ください。

 編集者情報

角 三十五
(かど みそご)
代表取締役

大学卒業後、ハンディターミナルメーカーでプロジェクトマネージャーとして従事。2001年インフュージョンを設立。2003年よりパッケージ化したバーコード在庫管理システムを提供開始。2014年にクラウド/SaaS化した「在庫スイートクラウド」をリリースし、1,855拠点以上に導入されるサービスに成長。20年以上の経験と専門知識を活かし、コンサルティングを行っている。

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