在庫管理・倉庫管理(WMS)のお役立ちノウハウまとめ
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在庫管理ノウハウ集

在庫管理システムのセット品機能、製造業での活用法

システム基礎知識

製造業は、他の業種と異なり、自ら新たな在庫を生み出します。ユーザーに販売する「製品」はもちろん、その手前の「半製品」や「仕掛品」も自分達で生み出す在庫です。
各工程で必要な在庫を投入し、新たな在庫を生み出す。このように、在庫の動きが多くなるのが製造業なのです。
当然、在庫の把握も難しくなります。特に、部材や仕掛品、半製品の在庫が把握できていないケースが多く見られます

効率的かつ正確な在庫把握を目指し、多くの製造業様が、当社の「在庫スイートクラウド」について、お問い合わせをいただきます。特に「在庫スイートクラウド」がもつ、セット品機能について、多くのご質問を頂戴します。

セット品機能を利用するための基礎データである「セット品台帳」は、生産管理システムでの一階層のBOMに近いもの。多くの製造業の方が、セット品機能を活用することで、製造工程での在庫の動きも管理しやすくなるのでは?と期待をこめて確認されるのです。
今回は、そんなセット品機能の、製造業における活用法を紹介したいと思います。

セット品機能の一般的な活用法

セット品とは、複数の商品(構成品)を組み合わせて1つの商品とする流通加工の一種です。多くは、構成品も単独で商品として販売されます。ギフトセットなどは典型的なセット品です。

「セット品と構成品」の在庫管理に関しては「倉庫管理(実在庫管理)システムにおけるセット品と構成品の在庫管理」もご参考にしてください。

「在庫スイートクラウド」では、セット品と構成品の組み合わせ(レシピ)を「セット品台帳」として登録できます。
セット品機能(セット品台帳の使い方)の使い方は主に3つあります。

<セット品機能(セット品台帳の使い方)の使い方>
1.出庫指示登録時の構成品への自動展開
2.セット品(完成品)の在庫計上と構成品の引き落としの同時登録
3.連携システムとのコードの自動変換

在庫スイートクラウドの「セット品」については機能ページにてご確認いただけます。

「3.連携システムとのコードの自動変換」はセット品とは関係のない特殊な使い方です。今回は1.2にについて、製造業での活用法を紹介していきます。

その1 出庫指示での構成品への自動展開

生産管理システムが導入されていれば、BOMを活用して製造に必要な部材の出庫が指示されます。それにもとづき、実在庫管理システム(倉庫管理システム/WMS)はピッキングを行い、その結果を指示と照合しつつ実績登録します。
こうした教科書的なシステム連携では、作るべきアイテムと数量から必要な構成品へ展開する作業は、生産管理システムが担います

教科書的な構成品展開の役割分担

しかし、製造業において、出庫指示における構成品への展開を、実在庫管理システム側で行って欲しいという場合があるのです。

<構成品展開を在庫管理システムで行いたいケース>
・生産管理システムが導入されていない
・生産管理システムのBOMがメンテナンスされていない
・コスト面や社内調整の問題で、生産管理システムとデータ連携させたくない

在庫スイートクラウドは、 出庫指示を登録する際、(設定により)セット品と数を指定することで、セット品台帳より各構成品とその数量に自動展開が可能。セット品機能により、各工程への構成品の出庫(払い出し)指示の登録を支援します。

その2 製造工程での在庫変動の一括登録

セット機能を利用し、仕上がり品(セット品)と数を指定することで、構成品の在庫減と仕上がり品の在庫増を一括で処理することもできます。

在庫調整のセット品展開入力

ただし、この運用がフィットするのは、アイテム毎の数を管理する運用だけ、という点に注意して下さい

在庫の現物を扱うチームでは、在庫の保管位置の情報も必要です。また、先入れ先出しやロットトレースをシステムで管理するには、製造日や入荷日といったロットの管理も必要です。

在庫スイートクラウドでは、こうした管理機能も持ち合わせていますが、セット品台帳で展開されるのは、アイテムと数だけ。在庫管理として、ロケーション管理やロット管理をしてる場合、それらを追加入力してから登録しなければなりません。
現場から報告を受けて、ロケーションやロットを追加入力していては手間がかかってしまいます。自動処理の効果が弱くなってしまうのです。

自社に適したセット品機能の使い方

在庫スイートクラウドは、ユーザーに画一的な運用を求めません。各ユーザーの課題にあった運用を選択いただけます。

とにかく、在庫が分からない、在庫が合わずに困っている。シンプルに在庫数を把握したいだけ、という場合はアイテム毎の数の管理になります。
合わせて、誰でもスムーズに入出庫作業ができるよう保管場所も管理したい場合は、アイテム+ロケーション毎での管理が有効です。
先入れ先出しも支援したい、どこにどんなロットを出庫/出荷したのかを追跡したい場合は、ロット毎での管理が必要となります。

これまで述べてきたように、セット品機能の利用方法は、運用方法により適合度の違いが出ます。自社の運用を確認した上で、適したセット品機能の活用を検討しましょう。

<セット品機能 管理別・活用法の適合度>

在庫管理の運用とセット品機能の適合度

多拠点・多ユーザーの製造業で実績の多い実在庫管理システム

当社が提供する「在庫スイートクラウド」は、クラウド/SaaS型の実在庫管理システムです。
PCのほか、現場用デバイスとしてスマートフォーンやハンディターミナルを利用。生産管理システムでは正確に把握しづらい「今の在庫」を、簡単かつ正確にとらえます。

「在庫スイートクラウド」は全国1,855拠点以上の導入実績
導入ユーザーは製造業が50%を占めます。

在庫管理を行えるエディションはLite/Proの2つ。

「在庫スイートクラウド Lite」は品目マスターさえ取り込めば、すぐに運用できる手軽さがあります。在庫データはCSVファイルでいつでも出力でき、生産管理システムの在庫との照合にご利用いただけます。現場部門が主体となり簡単に導入するには最適なシステムです。

「在庫スイートクラウド Pro」はWMS(倉庫管理システム)機能を持ちます。入荷予定(入庫予定)、出荷指示(出庫指示)を受け取り、登録内容を照合することで、指示との進捗確認や誤出庫防止までカバーします。出庫指示での構成品への自動展開も利用可能。
連携はCSVファイルのほか、API(オプション)も用意。連携の自動化をすすめる際にご利用いただけます。

「在庫スイートクラウドについて知りたい」。
そんな方に、最初に確認いただきたいのが「提案資料」
豊富な図や写真で分かりやすく、価格表で費用感もつかめます。3つのエディション(棚卸/Lite/Pro)ごとに用意しています。

オンラインデモや30日間無料の体験版もあります。ご相談やご質問には、経験豊富な専門スタッフが対応します。

バーコードを利用し、効率的に正確な実在庫管理をしたい」
そんな課題をお持ちの皆様、まずは「在庫スイートクラウド」の資料をご覧ください。

 編集者情報

角 三十五
(かど みそご)
代表取締役

大学卒業後、ハンディターミナルメーカーでプロジェクトマネージャーとして従事。2001年インフュージョンを設立。2003年よりパッケージ化したバーコード在庫管理システムを提供開始。2014年にクラウド/SaaS化した「在庫スイートクラウド」をリリースし、1,855拠点以上に導入されるサービスに成長。20年以上の経験と専門知識を活かし、コンサルティングを行っている。

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