固定ロケーションとは？その特徴と注意点

はじめに

今回は、在庫の保管方法の1つ「固定ロケーション」を紹介します。
保管方法は、固定ロケーションのほかに、フリーロケーションやダブルトランザクションがあり、どの方式を選択するかによって、作業効率や倉庫の収納力に大きく影響します。
ぜひ自社に合った保管方法を選択し、効果を最大限に引き出しましょう。

固定ロケーションとは？

固定ロケーションは、アイテムごとに、どこ（ロケーション／棚番）に保管するのかを決める運用です。
アイテムとロケーション（保管位置）は１対１の関係です。
対応表さえ一度作っておけば、在庫の保管位置を簡単に把握できます。

また、入出庫作業に慣れていくと、人は
「このアイテムは、あの辺りにあったはず」
と保管位置も記憶するようにもなります。

原始的な運用方法とも言え、保管方法を検討しないと自然と選択されるのが「固定ロケーション」です。

固定ロケーションのメリット、デメリット

アイテムとロケーションは１対１。
対応表を見れば、何がどこに置いてあるかは把握できます。
管理が簡単なため、（倉庫管理システムではなく）販売管理システムにロケーション管理機能があるとされるケースも、大抵は固定ロケーションのみの対応です。

また、どこに何を置くかの「レイアウト」を決められるので、出庫頻度の高いアイテムを取り出しやすい位置に置くといった工夫が取れます。

《固定ロケーションのメリット》

一方、アイテムの保管位置を固定的に定めるため、保管効率が悪いというデメリットがあります。
在庫がなくても、そのスペースに他のアイテムは置けず、スペースを有効に使えません。
取り扱いをやめたり、新たなアイテムを取り扱う場合は、レイアウト変更に迫られます。
取り扱い量が増えると、用意していた場所に入りきらないという問題も発生します。

《固定ロケーションのデメリット》

• スペース効率が悪く、収納力が劣る
• 取り扱いアイテムや取り扱い量が変わると、レイアウト変更が必要

固定ロケーションに適した現場とは

こうした特性を考えると、固定ロケーションに適しているのは、アイテムの入れ替わりが少なく在庫量の変化が少ない現場に適しているといることが分かります。

《固定ロケーションが適した現場》

• アイテムの入れ替わりが少ない
• 在庫量の変化が少ない

変化のスピードが激しい時代に、こうした条件が成立する現場は多くはありません。
適してはいないけれど、ある程度なら作業員の経験でカバーできるため、多くの現場が固定ロケーションを採用していると言えるでしょう。

本当に固定ロケーションですか？

正直、完全な固定ロケーションで運用してる現場を見たことがありません。

「うちは固定ロケーションです」
と仰るユーザーでも、ヒアリングをすると
「入りきらないと別の場所に逃しています」
といった話が出てきます。
最後に
「別の場所に置いた在庫が分からなくなり、探し回ることになっています」
という課題までが１つのセットです。

固定ロケーションが運用の基本であっても、別の場所にも置くことがあれば、フリーロケーション運用と同じく、どこに何を保管したのかを管理すべきです。
その場合、紙やEXCELだと管理負担が大きくなるため、専用システムの活用が望まれます。

最後に

勘と経験である程度運用できる「固定ロケーション」。
しかし、レイアウト変更の負担増やスペースの無駄遣いにもなりがちです。

当社が提供する「在庫スイートクラウド」はこうした課題を解消します。
基本的な保管位置を確認しながら、どこに入庫したのかをその場で入力。
入りきらず別のロケーション（ラック）に保管した在庫の保管位置もリアルタイムに把握できるのです。

• バーコードやスマホも使い、現場から直接、正確に入力できる
• 入出庫の入力をすればロケーション別在庫を自動算出する
• どこに入庫、出庫すべきか判断するための支援情報をスマホで確認できる

といった特徴より、固定ロケーションが基本の現場でも多くご活用いただいております。

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