誤出荷対策としてバーコード検品を導入する企業が増えています。
バーコード検品そのものは決して新しい仕組みではありません。しかし、製造業や卸売業の現場では、現在も目視確認を中心に運用しているケースが多く見られます。
一方で、取り扱い品目の増加や多品種少量化が進む中、目視確認だけでは限界を感じる企業も少なくありません。
そこで注目されているのが、ピッキング作業と同時に出荷指示との照合を行う「ピッキング検品」です。
本記事では、ピッキング検品の仕組みや目視検品との違い、導入メリットについて解説します。
目次
ピッキング検品とは?
バーコードを使った出荷検品の仕組み
ピッキング検品とは、出荷指示データと実際にピッキングした商品のバーコードを照合することで、正しい商品を出荷しているかをチェックする仕組みです。
一般的には次のような流れで行います。
- 出荷指示データをシステムに登録する
- 作業者が出荷番号や注文番号などのコードを読み取り、対象となる出荷指示を選択する
- 商品をピッキングする
- 商品のバーコードを読み取る
- システムが出荷指示の内容と照合する
- 正しい商品ならOK、違う商品ならエラーを表示する
例えば出荷番号が記載されたピッキングリストのバーコードを最初に読み取り、その後、ピッキングした商品のバーコードを読み取ります。システムは出荷指示に含まれる商品かどうかをその場で判定します。
作業者はバーコードを読み取るだけでよいため、商品知識に依存せずに検品を行うことができます。
目視検品との違い
目視検品では、作業者が商品名や型番を確認して出荷指示と一致しているかを判断します。
一方、バーコード検品ではシステムが照合を行います。
そのため、作業者の経験や集中力に依存しにくく、誰が作業しても同じ基準で検品できる点が大きな違いです。

なぜ目視検品だけでは限界があるのか
外観が似た商品は判別が難しい
目視検品で特に問題になりやすいのが、似た商品の取り違えです。
例えば、
- ネジのサイズ違い
- 色違いの商品
- 型番違いの商品
- パッケージ違いの商品
などは、外観だけで判別することが難しい場合があります。
商品名や型番を確認すれば区別できる場合でも、現場では文字が小さかったり、印字位置が異なったりするため、見落としが発生することがあります。
作業量が増えると見落としが発生する
繁忙期や出荷件数の増加により、確認作業が増えるとミスが発生しやすくなります。
また、多品種少量化が進むと商品知識が必要となり、ベテラン作業者への依存も高まります。
どれだけ注意していても、人が行う以上、見落としのリスクをゼロにすることはできません。
ヒューマンエラーをゼロにはできない
人は疲労や思い込みによってミスを起こします。
そのため、「もっと注意する」ではなく、「仕組みで防ぐ」という考え方が重要です。
バーコード検品は、その代表的な方法の一つです。
出荷検品には「ピッキング検品」と「最終検品」がある
ピッキング検品とは
ピッキング検品は、棚から商品を取り出すタイミングで検品を行う方法です。
作業者が商品を手に取ったその場でバーコードを読み取り、出荷指示との照合を行います。
最終検品とは
最終検品は、梱包工程や出荷直前の工程でまとめて検品を行う方法です。
出荷前に最終確認ができる反面、前工程で発生したミスを後工程で発見することになります。

両方実施するケースもある
高い出荷精度が求められる現場では、ピッキング検品と最終検品の両方を実施するケースもあります。
一方で、検品工程が増えると作業時間も増加します。
そのため、バーコード検品を導入する場合は、どの工程で検品を行うかを検討することが重要です。実際には、ピッキング時に検品を行い、そこで誤出荷を防止する運用を採用する企業も少なくありません。
ピッキング検品が選ばれる理由
棚に貼る現品バーコードだけで始めやすい
ピッキング検品は、棚のバーコードや商品のバーコードを利用して始められるケースが多くあります。
最終検品でよく見られるような、
- 個装ラベルの貼付
- 出荷ラベルの貼付
を新たに行わなくても運用できるため、比較的導入しやすい方法です。
ミスした瞬間にエラーになる
ピッキング検品の最大のメリットは、ミスをその場で発見できることです。
例えば、間違った商品をピッキングした場合、
間違った商品を読む
↓
システムがエラー表示
↓
その場で正しい商品に取り替える
ことができます。
一方、最終検品の場合は、
間違えてピッキング
↓
梱包
↓
最終検品
↓
ミス発覚
↓
ピッキング場所へ戻る
という流れになります。
ミスの発見が遅れるほど、手戻りのコストは大きくなります。

作業全体の効率を高めやすい
ピッキング検品を導入することで、
- 手戻りの削減
- 調査時間の削減
- 問い合わせ対応の削減
などの効果が期待できます。
単に誤出荷を防ぐだけでなく、現場全体の生産性向上にもつながります。
ピッキング検品を導入するとどの程度効果があるのか
誤出荷の大幅削減が期待できる
実際に導入した企業からは、
「出荷のモノ間違いはほぼ無くなった」
という声をいただくことがあります。
特に、型番違いや色違いなど、目視では判別しにくい商品の取り違え防止に大きな効果を発揮します。
ただし数量間違いなどは別対策が必要
バーコード検品は、商品の取り違え防止には非常に有効です。
一方で、
- 数量間違い
- バーコード貼り間違い
などは別の対策が必要になる場合があります。
バーコード検品は万能ではありませんが、誤出荷の大きな原因となる「モノ間違い」に対して高い効果を発揮します。
在庫スイートクラウドでピッキング検品を始めるには
出荷指示データを取り込むだけで利用可能
在庫スイートクラウドでは、出荷指示データを取り込むことでピッキング検品を開始できます。
CSVによる取り込みのほか、API連携にも対応しています。
ハンディターミナルやスマートフォンに対応
Androidハンディターミナルやスマートフォンを利用して、現場でバーコード検品を行うことができます。
現場環境に合わせた端末選定が可能です。
現品バーコードラベルも発行可能
商品のバーコードが存在しない場合でも、現品バーコードラベルを発行して運用できます。
そのため、JANコードがない商品や部材でもピッキング検品を導入できます。
トライアル環境で検証できる
実際の出荷データを利用したトライアルも可能です。
導入前に現場で検証しながら、自社に適した運用を確認できます。
まとめ
ピッキング検品は、誤出荷対策として非常に有効な方法です。
目視検品の弱点を補い、特に似た商品を扱う現場で高い効果を発揮します。また、最終検品と比較してミスを早い段階で発見できるため、手戻り削減にもつながります。
在庫スイートクラウドでは、ハンディターミナルやスマートフォンを利用したピッキング検品をすぐに試すことができます。まずはトライアル環境で、自社の出荷業務にどのような効果があるのか検証してみてはいかがでしょうか。